++文章修行家さんに40の短文描写お題++

+目次+

 00. はじめに(ご挨拶)。

 01. 告白
 02. 
 03. 卒業
 04. 
 05. 学ぶ
 06. 電車
 07. ペット
 08. 
 09. おとな
 10. 食事
 11. 
 12. 
 13. 女と女
 14. 手紙
 15. 信仰
 16. 遊び
 17. 初体験
 18. 仕事
 19. 化粧
 20. 怒り
 21. 神秘
 22. 
 23. 彼と彼女
 24. 悲しみ
 25. 
 26. 
 27. 芝居
 28. 
 29. 感謝
 30. イベント
 31. やわらかさ
 32. 痛み
 33. 好き
 34. 今昔(いまむかし)
 35. 渇き
 36. 浪漫
 37. 季節
 38. 別れ
 39. 
 40. 贈り物


                                    ≫≫≫ 配布元:文章修行家さんに40の短文描写お題






 00. はじめに(ご挨拶)。
 天空時流(そらとき ながれ)。サイト名『市立図書館“TRASTAZYA”』
 拙いファンタジー世界Web小説書きの端くれですが、この機会に賛同させていただきたく思います。
 今回の挑戦は、基本完全オリジナル・どこかにある学園生活を(一応)目指すつもりでございます。
 お時間の許す限りお付き合い頂ければ幸いに存じます。





 01. 告白  【65文字】 

 人に想いを伝える。文字にしてみれば唯それだけの行為。
だからこそ、当事者に取っては何者にも代え難き程の神聖さを備えるのかもしれない。




 02.   【60文字】

 彼は嘘を躊躇わない。だがあんな嘘吐きは嫌いだと言う教室からの会話が聞こえる。それを背に受けながら、彼はその場を後にする。




 03. 卒業  【65文字】

 卒業式を暖かく見守る親の列。その瞳にはかつての自分が映る。
 対して見守られる子らは、終わったら誰と何処に遊びに行こうかと考えていた。




 04.   【64文字】

 旅に出よう、そう誘われて彼女は準備を整えた。服の選択に時間が掛かったが、まだ待ち合わせには間に合う。
 さあ、あとは靴を履くだけだ!



 05. 学ぶ  【64文字】

 痛烈なほどに、彼女は学んだ。世界で最大にして唯一絶対なる真理を。
 夜の間食は、自らを窮地に立たせる悪魔の囁きのような存在なのだと。



 06. 電車  【64文字】

 彼は電車に乗る時間が嫌いではない。大きな笑い声や他の音漏れは煩わしいが、イヤホンを着ければ、あっという間に個室へと変化するから。



 07. ペット  【65文字】

 彼は主人の帰りを待つ。マットの上が定位置だ。仕事が忙しいと愚痴ばかりの主人だが、彼は大好きだった。扉に足音が近付く。お帰りなさい。



 08.   【65文字】

 その癖は直したら。彼女に言われ、苦笑する。
 自分でも判ってるんだけどね。彼は返しながら席に着く。
 気付いていない、彼女の癖を指摘して。




 09. おとな  【65文字】

 大人になるって、辛い?
 問われた兄は笑う。自分の意見を貫けられるなら楽しいさ。
 弟が頷く。じゃあお兄ちゃんは辛いんだ…てっ!叩くなよ!




 10. 食事  【63文字】

 食欲がないの?
 いや、そうじゃないんだけど。
 じゃあどうして食べてくれないの?
 ……おかずとサラダがケーキ?
 作りすぎちゃった。てへ☆




 11.   【64文字】

 本の虫。彼はそのあだ名が嫌いではない。
 休み時間の大半をこの大きな図書館で過ごし、三年間で全て読破する。今のところ、それが目標だ。




 12.   【65文字】

 彼女には夢がある。舞台女優として生きる。その第一歩として、部活は演劇部一筋だ。
 両親には、まだその夢について打ち明けられないけれど。




 13. 女と女  【65文字】

 彼女は完璧だった。勉強もできて、運動も得意。スタイルも抜群で、優しい性格。
 ただ唯一の悩みは。
 同性からの告白が後を断たない事だった。




 14. 手紙  【65文字】

 未来の自分に手紙を書く。小学生の頃授業で書いた紙が出てきた。
 中身を読み、彼は苦笑してギターを手に取る。もう一度、夢を叶えるために。




 15. 信仰  【63文字】

 彼は祈り続ける。その祭壇には神が居ないと知っていても。
 彼は祈り続ける。自分の内側にこそ、自分を裏切れない神が存在するのだから。




 16. 遊び  【65文字】

 雨が上がった。子供たちは騒ぎながら校庭に飛び出る。まだ残る水溜りの中、ボールと声が飛び交う。見守る教師の顔にも、笑顔が戻ってきた。



 17. 初体験  【65文字】

 彼は興奮していた。これまで体験したことも無いアトラクションだからだ。
 前情報ではかなり怖いらしい。逸る心を抑えつつ、入り口に立った。




 18. 仕事  【64文字】

 頭をかき、原稿を放棄する。思いつく限りの言葉を並べてみたが、上手く行かない。気分転換に彼が選んだのは、レビュー中のゲームだった。



 19. 化粧  【65文字】

 化粧をする。念入りに、慎重に。
 扉の外からかかった問いに、大声で返して鏡に向き直る。
 初めて二人で出かけるお買い物。彼女の瞳は本気だ。



 20. 怒り  【64文字】

 彼女は怒っていた。誰が見ても明らかなほどに。
 彼が後に続き謝りながら困り果てている。
 本当は二人とも知っている。悪いのは両方なのだと。




 21. 神秘  【65文字】

 テレビを点け、彼女が呟く。
 またこの手の番組?良くネタ尽きないわね。
 ブラウン菅内の話題は、某武将の埋蔵金が発見されたとかしないとか。




 22.   【64文字】

 仮面のヒーロー?そんなの只の噂話だって!
 彼は笑って軽く返した。
 しかし本当は彼が一番知っている。その噂がまさしく事実であることを。




 23. 彼と彼女  【64文字】

 今朝は仲良く手を繋いで登校する友人二人を見て、彼は密かに嘆息した。
 これから半年で何度、別れ話の相談を受ける事になるだろうか、と。




 24. 悲しみ  【65文字】

 彼女は昔の記憶を反芻していた。悲しみはずっと続くもんじゃない。いつか晴れるさ。
 その言葉をくれた人も、今はもう此処には居ないけれど。



 25.   【65文字】

 彼はコップに飛び付き、冷水を浴びる様に飲んだ。そして生きている事に感謝した。
 同時に、この料理を食べねばならない絶望が脳をよぎった。




 26.   【65文字】

 彼女にとって、それほど親しい人ではなかった。時々顔を見る親戚。葬式にも、感傷などは抱かなかった。
 ただ、唐突に涙が溢れてきただけで。




 27. 芝居  【65文字】

 彼が目配せし、彼女が僅かに頷く。
 互いに隠れゲーマーだからこそ、先生にこれを取り上げられる訳には行かない。
 彼等は頭をフル回転させた。




 28.    【65文字】

 彼は戸惑っていた。小学校からずっと一緒の筈なのに、違う世界に居る様な幼馴染みに。
 その理由に気付くには、もう少し時間が必要なようだ。




 29. 感謝   【65文字】

 感謝の言葉に、彼女は怒ってそっぽを向いた。
 うん、判ってる。
 怒ってなんかないんだ。
 本当は照れ隠しなんだって事を、僕は知ってるんだよ。




 30. イベント  【65文字】

 彼はフラグを立てたつもりなどなかった。
 しかし今、彼の手には彼女から渡された一通の手紙がある。
 彼は思わず呟いた。これ、何のイベント?




 31. やわらかさ  【65文字】

 彼女は頭の柔軟さには自信があった。
 伊達に今まで騙してきた訳では無い。
 次のカモを見付け笑顔で近付いた。
 よもや負ける等露とも考えずに。




 32. 痛み  【65文字】

 彼は笑顔で返した。痛む腕を背に隠して。
 彼女は気付いていた。その傷が、自分をかばったから出来たのだと言う心の痛みとなっているのだと。




 33. 好き  【65文字】

 彼女は雨の中、傘をささず歩くのが好きだった。
 静かに自分と世界をつつみ込む雨の音が。
 雨を好きなあの人は、もう彼女の横には居ないけど。




 34. 今昔(いまむかし)   【65文字】

 炎天下、彼は校長の挨拶を聞きながら思っていた。
 校長にも、こうして聞く側だった頃があったのだろうか。
 想像したら、少しおかしくなった。




 35. 渇き  【65文字】

 一度味をしめると、後は居ても立っても居られない。
 彼女は嬉嬉として腕を引っ張った。
 彼は思う。
 今日だけで何度目の絶叫マシーンだろうか。




 36. 浪漫  【63文字】

 彼は大声で叫ぶ。合体ロボにドリルは男の浪漫なんだよ!
 それに反論が飛ぶ。自爆スイッチを忘れてはいけない。あれも大事な男の浪漫だ!




 37. 季節  【65文字】

 彼女は胸を張り、友人作の登りとメガホン装備で、全員に聞こえる様に叫んだ。
 今年も桜が舞う。
 新入部員獲得のための、戦いの季節が訪れた。




 38. 別れ  【64文字】

 彼の前に突き付けられた選択は酷な物だった。どちらも大切で、手放せない。
 散々迷った挙句、彼は仕方なく新作ゲームの店に別れを告げた。




 39.   【65文字】

 彼女は自らが望む物は、全て実力で勝ち取ってきた。
 ただ一つを除いて。
 彼女は今日も挑戦する。
 近所の野良猫を撫でたい、その欲望のために。




 40. 贈り物  【65文字】

 彼の贈り物は、高価ではない。だけど、何より嬉しい物だった。
 これまでの、これからの記憶を綴るアルバム。
 金銭では代えられない、贈り物。







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