<なつかしのあの品は…>

 先日、親友と共に三宮の高架下巡りを行ってきました。
 中古のCDやSFC・FCのカセットや本体、他様々なリサイクル家電製品や、ユーズド家具を扱うお店などなど…懐かしい空気を伴ったお店が色々とありました。

 そんな中に在った一軒の雑貨屋。
 そこで、偶然見つけたもの。

 ラムネ。

 ラムネです。白くてカリッと噛み砕く奴ではなく、ガラス瓶に入ったあのラムネです。

 深く澄んだ海のような色を放つガラス瓶。その中で真珠のように光を反射する深緑のビーダマ。
 当時小学生だった私は、あのビーダマをどうやって入れているのか不思議に思ったものでした。

 そんな懐かしき思いと共に瓶を譲ってくれないかと尋ねた所、店の人はこう言いました。

『もうこの瓶は作ってないからね。回収しないとだめなんよ』と。

 それじゃあ仕方ない、と言う事でそのお店でラムネを買って飲んでいったのですが、その時に店主さんから様々なお話を聞きました。

 この瓶は需要が無さ過ぎて、既に製造中止になってしまっている事。
 瓶の上を止めてある紙は、接着剤ではなく卵白で止めてある事。
 瓶の中身を詰める作業などは全て居て作業である事。
 今から6年ほどで、この瓶ラムネ産業も終わりを迎えるであろう事。
 内部に使用されている甘味料は人工甘味料サッカリンである事…などなど。

 そんな話の中で、店主さんの仰った言葉があります。

『今の子供達は、ラムネというとペットボトルのラムネしか知らない人も出てきた。
 だから、今この瓶を見せても“その瓶はラムネの瓶じゃない”と言われるやろうな。
 なにせ、子供達にしたら小さい頃から“ラムネはペットボトルに入っているもの”やねんから。
 せやから、せめて私達大人が、“こう言うものも在ったんだよ”と、後世に伝えていくべきやと思うねん』

 一部オリジナルが入っていますが、こう言う感じの内容でした。
 この言葉に、私はとても感銘を受けました。
 古いものは過ぎ去り、新しいものへと移り変わって行くのが世の常ではありますが、私は心から、“ラムネの瓶がなくなりません様に”と願わずには居られませんでした。

 そんな懐かしい品、そして時の流れを伝える品に出会えた事を、細々とでは在りますが、ここに祝したいと思います。





 追伸。
 CD屋で、ZEROの新古アルバムを1000円で発見。こちらも懐かしく、即買いしてしまいました(苦笑)。


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