＜無翼＞

チリの降るこの部屋におまえはいない
脱ぎ捨てたシャツもあの日のままに
もう何も欲しくない消えて下さい
光合成もできず枯れ行く鉢植え
ただ眺めている

重ねあった思いの数だけ
嫌いになれたら・・・
飲み干した記憶が痛い

『私が消えて自由になれる
鳥の様に空へ飛び立てるはずよ』
今君の声が響く

裏切りや偽りを知るのか
何もわからずに
散った羽は舞った

翼の無い僕にはこの空は広すぎて
独りきりでただ傷跡を眺めてる
日はまた昇るけれど心はあの日のまま
お前に逢いたい魂は千切れて堕ちる

また僕は嘘をつくどうでもいいよなんて
灰色の壁に埋もれる心が
握り締めた震えと噛み殺した刹那を
おまえにも同じ空しさで包んであげる

Tell me What I do now！
Please let me be light in the sky

＜sqR-1003『無翼其ノ参 Not' greed for honors.』より＞