<あの人達と同じ空の下で 第4話>
基本は踏まえつつ、楽しめる工夫が毎度見受けられるシミュレーションです。
これまで2と3のレビュー掲載しましたし、せっかくなので4も行ってみましょうか。
<概要>
毎回、同じリィンバウムと言う世界の上で繰り広げられる物語。
今回の舞台は帝国の片田舎、トレイユの町から始まります。
主人公は街の外れで宿屋を営む一人の若者です。
母親は不明、父親は病気の妹を連れ発ったまま帰らず音信不通。
街の有力者でもある金の派閥のブロンクス家に雇われ店長として仕えている状況です。
それは毎日の場面の一部。
幼馴染みの姉弟に連れられ、町外れに明け方の空を見に行った時。
彼等はすぐ近くに落ちる流星に遭遇します。
興味本意で近付いた彼等の前に現れた生物、
それは、なんと竜の子供でした……。
こうして彼等は、竜の子供をめぐる一連の戦いに身を置いて行く事となるのでした。
<主人公選択>
主人公・パートナー選択は以前までと同様の方式で決定します。
つまりは、プロローグでの選択肢ですね。
しかし、今回の選択肢は<男・女><戦士・召喚師><パートナー三択>となっています。
一見、『これまでと変わりないじゃないか』となりそうですが、注意点が一つ。
今作主人公は、『召喚師ではありません』。
つまりは、
誓約の儀式・ユニット召喚は出来ない
と言う事です。
言うなれば、クラフトソード物語の主人公の様に、ですね。
そしてもう一つ重要と思われるところは。
今回の召喚属性はクラスチェンジごとに自分で選択できる、という事でしょうか。
<戦闘システムについて>
今回も前回までのシステムを周到しつつ、ユーザーに優しくかつ悩ませる(苦笑)システムが幾つか追加されています。
今レビューでは既存のシステムには触れず、新しい部分のみ、幾つか列挙して行ってみようと思います。
・召喚獣のお気に入り指定
これは、各キャラに一匹、お気に入り設定をプレイヤーが任意に行えるシステムです。
お気に入りに指定した召喚獣は召喚に必要なMPが軽減され、かつお気に入り専用の召喚魔法も追加されます。
既存のシステムで行くのであれば、ミニスのシルヴァーナが近いでしょうか。
このお気に入りシステムがかなりの曲者で、使いこなす事によって魔法範囲や憑依召喚の幅が格段にアップすると言う、プレイヤーをかなり悩ませるシステムとなっています。
なにしろ、お気に入り指定した召喚獣の魔法は、1ランク上のものまで使えるようになるのです。
つまり、召喚レベルがBの時にお気に入り指定すると、その召喚獣だけ、ランクAまで使用可能となるのです。
これは、毎回厳しい戦闘を強いられるサモンナイトとしては、かなり重要なファクターとなるに違いありません。
特に上方向・下方向修正の激しい初〜中期の機属性召喚術は、戦闘フィールドを見てからの登録が必要ではないかと言う程に(苦笑)
・戦闘中の武器変更システム
今作は一人に二つの武器スロットを用意することにより、戦闘中に武器の持ち替えが可能となりました。
例えば、剣横斬りと槍を持つユニットの場合。
相手が一撃で倒せない。
→相手が槍や縦振りなどならば斜め位置から横斬り、
→相手が横切り反撃体制であれば槍で2マス攻撃、と。
こんな風に、
状況により扱う武器を持ち換える利点はかなりのものに思えます。
・対ボス戦で真価を発揮。必殺技システム
3の時一部のキャラにのみあった必殺技と言うものが、今回は複数キャラに用意されています。
威力はその名に恥じることなく強力で、ボスクラスにも軽減・反撃されないので、最後の切り札としては申し分ない威力です。
その分、近接攻撃メンバーにとってはそのMPのほぼ全てを一撃で消耗してしまいますが、ね(苦笑)
まさに『ここぞの一撃!』ですね。
・サポートキャラの設定
今回は新たに、直接戦闘に参加する8人以外に、サポートキャラを付ける事が可能になっています。
これは直接参加はしない代わりに、各キャラの個性を生かした様々なサポートを行ってくれるというものです。
このサポートスキル。ほぼ全てのユニットに別々のものが用意されています。
これにより、前作までよりも更に、目的に応じたキャラ選択が必要になった感じですね。
一例を挙げてみると。
・戦闘中に食材を拾いまくる(主人公)
・確率で、敵一体の動きを牽制してキャンセル(リシェル)
・横や背後からの攻撃を警告して正面から受けるようにできる(ルシアン)
<ミニゲームな日々>
今回もまた、サモンナイトらしいミニゲームが大量に用意されています。
戦闘一辺倒で疲れた時、重いお話の合間に息抜きしたい時、お金が足りない時(苦笑)。色々と役に立ってくれるミニゲームです。
……そうそう。全般的に2のミニゲームに似ている印象を受けましたね。今回のそれは。
・剣の稽古
2の時の拳法道場。その流れを汲む作品です。
今回はさらに操作が増え、非常にパーフェクトを狙い難いものになってしまっているのは悲しいところでしたが(苦笑)
・スクラッチカード
2の時あった、スクラッチと同じ方式のものですね。
回数を重ねれば、大体1等賞の出安いマスとか判ってくるので、3のルーレットよりは獲得しやすくなっています。
・てきぱきキッチン
2のケーキ配達の進歩型。今回の最大の違いは、主人公が料理を作ると言う事。そして舞台がレストランです。
と言う事は。注文の内容が多岐にわたるということです。ガンバって覚えましょう(笑)
・はりきりフィッシング
これがないとサモンナイトではない。魚をどんどん釣り釣り。そして指も攣り攣り(苦笑)
今回はL3スティックの回転も加える事によって右手への負担も多少ながら軽くなってありがたい限りです。
・ガーデンパズル
これまでのミニゲームと一番違うものがこれです。
所謂、サモンナイト版『倉庫番』。所期こそスラスラと進められましたが、それ以降はかなり頭を悩ませてくれました。
<登場人物・関ってくる人々>
登場人物の面では、さすがに本編シリーズだけでも4作目だけあり、いたる所で懐かしい名前や姿を見る事が出来るのは嬉しいファンサービスですね。
召喚獣に至っては、外伝であるエクステーゼからの参加者も居る程ですから。
そしてそれに負ける事の無いほどの、新たな人物が目白押しでございます。
人物については、こちらのページにて簡易紹介を作成中です(随時更新予定)。
<総評!>
かなり丁寧に作りこまれた、ユーザーに優しいシステムとなっているのは毎回頼もしい限りです。
世界も戦闘も、それほど戸惑わずに馴染める事でしょう。
その分、前回までプレイしていた人からすれば目新しいところが少なく感じてしまい、新鮮味に欠ける、とも言えるかもしれません。
ただし。
作品の中核をなすであろうシステムの一つ『夜会話』が、これまでの作品よりも回数が少なく、ちょっと寂しい感じを受けました。
あとは、今回はホームタウンから遠くはなれることも無く、殆どが街の周辺を主に展開される事により、世界が小ぢんまりとしてしまっている所も寂しいですね。
とは言え。総評としての評価は高く、
前作までをプレイした経験のある人には、間違いなくお勧め度10を。
本作から入られる人にも、お勧め度9を押したい一品です。
ただ、やはり私には少し戦闘がシビアで、低レベルクリアであるブレイブクリアは中々厳しいものがあるのは、いつもの事と言う事で(苦笑)
現在終盤まで来ている第一周目。ブレイブクリア回数、5回です(苦笑)
<最後に>
ナガレとイヌマル、愛してます!(爆砕)
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