<何から何までKIDです>
最近、ADV系統で他の会社よりもズバぬけて好きなKIDの作品です。
KIDらしいADV作成方法で、伏線の多さやそれに反比例する選択肢の少なさも健在です。
クリアしてから知ったのですが、元来このソフトはDCからの移植という事らしいですね。
<ほぼ完全なシステム周り>
ゲームを開発していく度に快適なシステム作りを実現してくれているKIDさん。今作品でもほぼ完璧と言えるほどに至れり尽せりのシステムです。
詳しいシステム解説は、『Ever17』の項に譲ります。Ever17と、ほぼ似通ったシステムを採用していますからね。
ただ、それでも不満に思った事はあります。
それは、『文字送りのスピードを調節できない』。
これは痛いです。音声が付いている文章は音声と文章の同期でゆっくり流れるのに対し、主人公のセリフや考えている事などは結構速いスピードで流れていきます。
この為、オートモードにて長い文章を読み落とす事があるように思われます。
<非現実の宿るシナリオ、痛い所にスマッシュを打ってくるキャラクター>
今作品のメインヒロイン『レゥ』は、人間ではなく『レプリス』と呼ばれる一種の人工生命体です。
本来普通の下宿生活を続けていた渡良瀬恭介の所に、海外でレプリス専門の研究員として働く兄より一人のレプリスが運送されてくる事から物語は始まります。
紆余曲折の末起動に失敗したレプリスは、バグだらけの危うい状態でこの世に生を受ける事となったのです。
そこから始まる、これまでの暮らしからは変わっていく世界。
シナリオの出だしはこんな感じです。
恋愛対象とされる人物は5〜6人。6人、と明記しないのはとある人物のEDがバッドEDライクの1種類しか無いからです。
キャラクター性においては、流石KID。ツボを押さえたキャラクター達が揃っています。
<で、特筆すべき点>
今作品に見られる、特筆すべき点はこうなります。
1.英語と日本語、同時に流れるOP
主題歌“BUG?”は、英語と日本語で語呂を合わせた歌詞が同時に流れる形式になっています。
これにより本作品の主題の一つである『完全な存在と不完全な存在』を髣髴させる出だしは中々インパクトのある物です。
2.スキップモードでの小劇場
今作品では、メッセージスキップ時のキャラクター表示を『通常』と『ディフォルメ』の2種類に変更できます。
このディフォルメキャラが、いかにも『落書きです!』って感じで可愛いんですよね。
特にレゥ。見たとき大爆笑しました。
3.声優さんによる『一人二役』の効果
これは、他のKID作品にも言えることかもしれません。
“infinity”での『守野くるみ』と『樋口遙』(松岡由貴さん)。
“Ever17”での『倉成武』と『少年』(保志総一郎さん)。
“MyMerryMay”での『レゥ』と『リース』(松岡由貴さん)。
『この2者には何かしらの関係があるのだ』という伏線を貼ると同時にプレイヤーをそれとは知らずに深みにはまらせる役目を担っている様に思えます。
4.複雑なエンディング
今作品のシナリオライターはMemoriesOffにおいて『みなもちゃん』を担当したQ’tronさんです。
…はい。KID作品を良く知っている方は、これだけで何を言いたいのか解るでしょうね。
全員のシナリオが、と言うわけではないですが…『結城みさお』というキャラクターのAエンディングはEDを迎えた人を絶望に突き落とすかのようなエンディングです。
とにかく『そこまで救いの道を絶つ必要があるのか?』と聞きたくなるほどに。
あれでは、事無きを得るCエンディングの方がまだ今後の展開によっては見通しが良い方向に流れるでしょうに…
EDと言えば。好印象で向かえたEDの順は
『杵筑たえ』>『レゥ』>『椿名ひとえ』>『吾妻もとみ』>『リース』>『結城みさお』
ですが、キャラクターとして気に入っている順番は
『結城みさお』>『杵筑たえ』>『椿名ひとえ』>『レゥ』>『リース』>『吾妻もとみ』
なんですよね。
とにかく、結城みさおのEDの痛さが際立っている作品でしたね。
<さて。>
こんな感じの“My Merry May”ですが、既にPS2で続編が発売される報告がありました。
その素早さは悠久1から悠久2へのスピードの如く(ォ
そんな次回作“My Merry May be”発売日は4月25日です。
次はどんな痛いEDが待っているのでしょうか(コラコラ)
☆背景色:『dimgray』 文字色『ghostwhite』
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