ファイナルファンタジー ]

発売元:スクェア/ハード:PS2/ジャンル:RPG/お勧め度:15


<大作RPG、初のPS2>
 というわけで、とうとう発売されましたFF10.発売前には「まだPSで良いんじゃないか?そこまで次世代機で急ぐ必要も無かろう?」と言う意見をもっていた私ですが、プレイして数分で後悔しました。
 もちろん、良い意味で。
 追伸、このレビューを書くに当たって、私はできるだけゲーム雑誌の攻略記事に目を通さずにプレイしました。
 その点で如何様に見えたか、幾ばくかでも感じていただければ光栄です。

<独特のあの戦闘形式を廃止!>
 FFの戦闘と言えばアクティブタイムバトル(ATB)、そう答える人が多数居られるでしょう。ですが、今回のFFはATBではありません。そのことをマニュアルを読んで初めて知りました。
 しかし、その代わりに入ったカウントタイムバトル(CTB)。これのおかげでATB時に時たま見られた妙な時間の差、と言うものが全く感じられなくなり、しかも戦闘中に手を止めて戦略を張り巡らせる事が出来る戦闘形式は絶妙の一言に尽きます。
 戦闘で回ってくる順番が、別ウインドウで十数手先まで表示されてあるので、コイツが動く前に厄介な奴を倒して…など、さまざまな戦略を立てる事が出来ます。
 そしてもう一つ。味方キャラに順番が回ってきた際に、後ろで待機中のメンバーと自由に交代させる事が出来ます。しかも、交代は1動作とカウントされないので、交代のし間違いなどの時もすぐに変更できます。
 これを使うと、『スピードが高いキャラで相手の先手を奪い、後続のパワータイプの戦士や黒魔道士と交代、危険な相手を行動前に退治』といった行動をとることも出来ます。

<声、映像、そして音楽>
 今回のFFの目玉となる、初の声優さんによる肉声入りのFF。プレイ前には、これも一つの不安要素では有りました。しかし…
 全く違和感がありません。至極自然に溶け込んでいます。
 しかも、殆どフルボイスといえるほどの音声量。喋らないのは村人1とか、その程度ですからね。
 これは戦闘時にも言えることで、ありとあらゆる場面で喋ります。見ていて楽しいです。
 加えて、声が付いた事によって感情の表現が豊かになり、キャラクターにより一層の厚味を加えています。
 映像面では、さすがDVD、と唸らせられるだけの映像の連続で、改めてPS2の画像処理能力に驚かされました。
 さすがにムービー時とゲーム画面時のキャラクターの書き込み方に差が有りますが、それでもPSの時よりもはるかに両者の差が縮まっています。
 おかげで、ムービー終了時とゲーム画面時の見極めが最初の頃は出来ないほどでした。
 音楽は、これまでのFFと同様に、その場にある音、空気、そんなモノをひしひしと感じさせるものに仕上がっています。そこに自然にある音楽や効果音(SE)。映像に負ける事も無く、映像を潰すわけでもなく。その演出には舌を巻くばかりです。

<レベルという概念が無いRPG>
 本RPGにはレベルアップがありません。その代わり、戦闘ではAPというものがもらえます。これが一定量を越えるごとにスフィアレベル(S.Lv)が上昇していき、それを消費する事によって少しずつキャラクターを育てていくといったものです。
 一見難しそうに見えるこのシステムですが、一度理解するとドンドンキャラクターを強くしてゆけるのでマイナス要素にはなり得ません。

<武器防具に求めるのは付加能力>
 本RPGにおいて登場する装備品には、攻撃力・防御力といった面での差はありません。その装備品の能力は各武器に宿っているオートアビリティによって左右されます。
 例えば…
「付けているだけで、自動的にライブラの効果のある『見破る』」
「毒にかかり難くする『毒防御』」
「防御を無視してダメージを与える『貫通』」
「攻撃力を上げる『物理攻撃+3、5,10%』」
「炎属性攻撃を付加する『炎属性付加』」
 など。その数は多岐に渡ります。
 中でも、『毒に対する耐性(毒防御or毒完全防御)』、『見破る』、『貫通』などは特に有用と思われます。
 毒を喰らうと、行動するごとに最大HPの四分の一のダメージを受けますから。

<武器防具の改造>
 ゲーム中盤以降、武器の改造が出来るようになります。これによって、自分の好きな武器に好きなアビリティを付加できるようになります。
 また、改造の仕方によっては武具の外見までもが変化する事も多々あります。
 理解しやすく言うと、FF7の武具から取り外しできないサポート系マテリアが一番近いように思えます。
 因みに、現在(ゲーム開始30時間後)の状態での主人公の武器候補としては2つあります。まあ、こんな武器も作れるんだよ、って事で。
 『ブレイクブレイド』…石化能力所持、物理攻撃+5%、貫通あり。
             殆どのザコキャラを一撃の元に石化・玉砕する無茶な剣。とあるイベントにて入手後、改造。
 『ラズマタズ』…物理攻撃+3%、暗闇・沈黙・毒効果あり。
           石化耐性のある敵にはこれを。標的を殆ど無力化します。
 『サイレスシールド』…沈黙防御、物理防御+3%、魔法防御+3%、HP+20%
              実は、沈黙防御自体はそれ程重要ではないかもしれない組み合わせ。出来る事なら暗闇or毒防御で造りたかった一品。

<さて…>
 今回、敢えてストーリーには触れていません。それは、プレイしていない人の妨げになるかもしれないからです。
 決して、書いてみたらネタばればっかりだったので消去したわけではありません(爆)。ストーリーはご自分でお確かめ下さい。
 あ、キャラクターについては、近々(私がゲームをクリア後)完全暴走の間で語る予定です。

<最後に>
 長所ばかり挙げても仕方が無いので、短所と思われる点をいくつか。
『武具の整理が出来ない』
 これは、プレイしていて感じる違和感です。なぜ、アイテムに整理能力があって武具だけ整理能力が無いのでしょうか?
『武器のアビリティが取り外し不可能』
 これが出来れば、もう使わない武器から要る能力だけ吸い出して新しい武器に移植する、といった事が出来るのに。
『戦闘イベントが長い』
 一度イベントに入ると、終了までセーブできないイベント戦闘。今のところ、戦闘と戦闘の間でメニュー画面が開けない、って事はありませんでしたが、つい最近のイベントで50分セーブ不可能、って所が在りましたから。
『謎解きのヒントが希薄』
 所々にあるイベント。その謎解き部分が、これでもかって言うほどヒントなし。おかげで、観察力が養われました。

 以上。上記の欠点以外はこれと言ったマイナス要素も見受けられず、素晴らしいゲームです。PS2が手元にある人には、絶対にプレイして欲しいゲームですね。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送